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初心者コース・小手返し

当会で「初心者コースの小手返し」と呼んでいる稽古法がある。特に奇をてらったものではなく、合気道などでいう普通の小手返しである。まっすぐ立っている相手に大きく腕をまわして小手返しをかける。かけられるほうは抵抗せず受身をとる。高いところから投げ落とすわけでも限界まで手首や腕をひねりあげるわけでもない、老若男女誰でもできるような稽古だ。初心者コースの名が示すとおりである。

P2250663.jpg投げる手前の状態

P2250662.jpg失敗例 腕のみで技をかける状態になっており、姿勢が崩れて窮屈になっている



なんだ、それだけのことか、と思われるだろう。しかし、受けをとるほうは抵抗もしない代わりに自分から倒れることもしない。もちろん力まかせに振り回して技をかけるようなことは禁じている。ゆっくり手首、腕、身体と関節をきめてゆく。簡単に見えるだろうが合気道や少林寺拳法の経験者でもゆっくりとした動きで技をかけるのは案外難しいようだ。

いくら手首を痛めつけてもそれだけでは相手は倒れない。流派によっては腕を折らせる代わりにもう一方の手で反撃し、相手に致命傷を与えろ、と指導しているところもある。身体が崩れていなければありうることだ。

手首や腕でなく胴体を崩す必要があるのだ。なまじ経験者だと少し手首がきまっただけでサービスのつもりか、ジャンプして受身をとる人もいるが当会ではそれは厳禁としている。

初心者が効果のない技で受身をとるのは難しい。また、無抵抗の相手にかけることのできない技なら抵抗する相手にかかることはありえない(はずだ)。初心者用の稽古としても侮ってはならない。
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テーマ : 武道
ジャンル : スポーツ

指への関節技

競技武道では指の関節技はほとんど練習しないと思う。

水曜日の稽古では立ったまま片手で相手の指関節をとる稽古を行った。立ったまま相手の指の逆をとるのは意外にきまらないものだ。当会では会員の多くは入会当初は簡単に指関節をかけられるが姿勢ができてくると片手での指関節技はなかなかきまらなくなってくる。

落ち着いた状態での稽古なら相手の指でなく肩や身体にかけるつもりで腕を伸ばすとかけやすくなる。もちろん効果は相手によりけりだ。自由組手の指導をいただいているI先生などは組手で両手を使ってもまったくきまらないほど指を鍛えられている。

よくインスタント護身術などで首を絞めにきた相手の指を折る、といった技が紹介されるが相手が腑抜けであることが前提だろう。

昔、戸隠流忍法体術の初見良昭先生の著書で指の取り方が紹介されていた。
「相手の指を一本だけきめると指を折って逃げられるので必ず二本以上の指をとること」と説明されていたように記憶する。指を折って逃げる、という技術については正直「本当かな?」と思うところが現在でもないわけではない。しかし、鍛えた相手の指を折ったり極めたりすることなどは簡単にはできないのだ、ということを示唆されていたのであれば納得がゆく。

テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

手首を握る稽古

合気系の流派(合気道、その源流である大東流、八光流及びそれから派生した日本少林寺拳法など)の稽古は手首を握られた状態からはじまる稽古体系が多い。これを実用護身の点から批判する人がいる。接近して最初の攻撃が手首を握るだけ、という暴漢は稀であるし、手首を握ったままじっと相手の攻撃を待っている暴漢はさらに稀、という理由である。

これに対しての一般的な説明として「日本の武術は帯刀状態を想定しており、手首技は刀を抜かせないためのもの」という解釈がある。現在の稽古体系はその名残であるということだ。

一見もっともだが
1)帯刀している相手の手首を持てるほど接近できたのならば当身等でダメージを負わせたほうが手っとり早いし、確実
2)大東流(事実上は武田惣角翁のオリジナル)の成立は実質的には廃刀令以降であり、日本刀への対処に重点を置く意義が不明
3)古流の剣術、居合術には刀身を使った技ばかりでなく柄や柄頭を使った技術も伝授されているがこれらへの対処は?
4)中国や古代ローマなど、帯刀の文化を持った国家は少なくないがそれらの国の武術は日本武術のように手首技を重視していない
などといった疑問が生じる。

以下私見ー

実際の戦いには相手の動きに対する「読み」が重要になる。動体視力も読みの要素ではあるだろうが接近戦で動体視力に頼っていては相手のフェイント技等に対処しづらいし、おそらく目からの信号より相手のパンチが当たるほうが早いだろう。

接近戦での対処にはいわば全身をセンサーとして相手の動きを読む必要がある。しかし初心者にいきなり相手の突き、蹴りをセンサーで察知せよ、といっても無理だろう。その前段階の稽古が必要だ。

手首をとったり、とられたりすることは全身の触覚を鋭敏にし、読みの能力を向上させる意味があったように思われる。離れた状態よりも接点を持ったほうがはるかに相手を読みやすい。太極拳での推手と同様。

手首を握る稽古はボクシングでいうマススパーの役割をになっていたのではないのだろうか?マススパーも漠然と行っていては効果が期待できないのと同様、手首をとる稽古も触覚を意識しなければ効果が薄いように思われる。

以上私見である。実際に合気道等を経験された方のご意見は如何だろう?

小手返しをかけられたときの反撃技

一般的な手首関節からの投げ技として「小手返し」が知られる。

アクション女優・茂木亜由美【小手返し(0:12 くらいから)】


柔道(講道館護身術) 三本目の右襟捕(1:15 くらい)は小手返しの応用



合気道はじめ多くの武道、流派で同様の技術がある。

先日の稽古で小手返しをかけられたとき、投げられながら反撃する技術を稽古した。投げられながら相手の手首をとり、かけられた次の瞬間には逆に相手の関節をきめてゆく、というものである。

素人目には「スゴイ!」と思える技法かも知れないが特に重視はしていない。実用性は低い技のように思う。実際に当身や武器を使える状況の中で小手返しで投げたり、投げられたりすることは稀であろうし、逆に立ち技で小手返しをかけられてしまうほど相手と力量差があれば投げられながら相手の関節を取り返す、というような反撃技も難しいだろう。頻繁にこの技を稽古してしまうと「手首への関節技くらい反撃できるんだ」という甘い意識を身体で覚えてしまう懸念がある。

その日の稽古出席者は皆背中が固く、また関節技を小手先でかける(手首でこねまわす)傾向があった。小手返しはその名とはうらはらに小手先で返してはかからない。腕全体を大きく使い、ハラの力でかけることが重要だ(相手が自分から倒れてくれる場合は別)。小手返しはかけるときだけではなく、反撃技(「小手返し返し」、とでも称しようか)も実は小手先ではかからないことを検証するための稽古である。実用技の稽古とは考えないこと。

投げ技の約束組手失敗

このサイトとリンクしているそうたろうさんのブログ「フルコンタクト空手家、合気道を学ぶ」に興味深い記事があった。

私の空手の先生は技量、強さとも非常にレベルの高い方だったが、それでも稀に約束組手を失敗されるときがあった。触れずに倒すとかいった類のものではなく、通常の受け技→投げ技の約束稽古だ。先生は常々わざと倒れる稽古を「慣れ合い稽古」と呼び厳しく戒めていた。失敗もその時代の道場ならではと思うとむしろ稽古の真剣さの表れともいえる。近年はどうなっているのか知らないが、往時は技の効果がないのにわざと倒れると厳しく叱責されたものである。

特定の約束稽古の技がかかりにくいものは確かにいる。悪意はなくとも関節が常人よりも硬すぎたり、柔らかすぎたりすると技はかけにくい。また力士のように下半身が頑強であれば当然技はかけにくい(いい稽古の機会であるとも言えるが)。

約束稽古の技はかかるにこしたことはないが特定の技や稽古相手で失敗したとしてもとりたてて問題とは思えない(特定の人物にしかかからない、というのは問題であるが)。演武会や素人相手のビックリ体験会が目的でないのであれば実戦では自分の得意な技(というか動き)で勝負すればいいのである。フォークボールが投げられなくとも別のウイニングショットがあればピンチにも自信を持ってマウンドに立てる。

何十人、何百人と稽古生がいるような道場で先生の技が誰にでも同じようにかかる、というのであればその先生はよほどの達人かも知れない。あるいはただの慣れ合い稽古かも知れない。読者諸賢は自分から技にかかっていないだろうか?
プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、三木で沖縄空手を指導しています。東京稽古会も活動中。型で身体を創り、組手に活用します。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

武道上達法研究会 古伝沖縄空手指導日誌

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