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武術談義 - 10年稽古しなくとも衰えない?

私生活の変化でこの一か月ほどまともに稽古ができなかった状況だった。なんとか稽古会の指導は続けていたが久しぶりに自身のためのトレーニングを行ったところ「年をとるとこれほど短期間サボッただけで衰えるのか!」と通感せざるをえない状況だった。カール・ゴッチの「若者はトレーニングをすべき、年寄りはトレーニングをしなければならない」との言葉は至言だ。

さて、タイトルの武術談義だが30年ほど以前の甲野善紀・黒田鉄山量師範の共著。名著ではある。



ただあまりにエピソードが講談本的なため参考になる部分が色あせるのが残念なところ。当時今以上に武術、古武道に幻想をいだいていた身としてもいささか眉唾だった部分が多かったように思う。

「(正しい型稽古をすれば)10年くらい稽古しなくとも実力は衰えない」とのくだりにはさすがに当時でも「ありえんやろ!」と思ったものだった。達人の域に達した方は別格とはいえ「衰えにくい」ことはあっても「衰えない」ことを証明された方が実在するとは思えない。

上記のカール・ゴッチの言葉やや沢井健一先生の「名人・達人といえども稽古から離れて名人・達人となることはありえない」のほうが現実ではないかと思える。当時も今も。

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1984年のUWF (柳澤 健)

一気に読めた。「1976年のアントニオ猪木」や「1964年のジャイアント馬場」に比べると内容の斬新さは劣るが当時のファン心理が整理された好著。

初代タイガーマスクの引退後、新日本プロレスは数年低迷の時代が続いた。その時代に真剣勝負を売り物に一大ブームとなったのがUWFだ。シンプルなキックや関節技で勝負が決まる真剣勝負としてのプロレスを強くアピールしていた。

当時のファンも格闘技経験者ならUWFが柔道やボクシングのような意味での真剣勝負ではないことは理解できたが格闘技として不自然な点はプロレスの暗黙のルールとして許容していたのだ。

「UWFは本気勝負の練習をしているので実際にやっても最強」と考えていたファンは少なくなかった。後年あっさりプロレスの内情が暴露され、ファンが離れたのはUWF現象の反動ともいえよう。

UWFが小団体ながら一時は人気トップだった最大の要因は「試合内容、結果が事前に読みにくい」ことだったと思う。ネタばれ推理小説化していた当時のプロレスに対するアンチテーゼだった。

プロレスには筋書がある。そこに筋書の読めない展開を演出できるのが優れたプロレスラー。




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「喧嘩芸骨法」シリーズ


【訃報】骨法の堀辺正史師範が昨年12月に逝去 2016/03/02(水) イーファイトより
日本武道傅骨法(こっぽう)創始師範の堀辺正史師範が、2015年12月26日に心不全のため亡くなっていたことが分かった。
亡くなった当日は、いつも通りに早朝に起床。散歩をし、道場にて指導などをこなし、普段通りの生活を送った。
特に調子が悪い様子もなく就寝につくと、眠るように亡くなっていたという。74歳だった。
(中略) 
1950年、奈良時代より日本に伝わる独自の拳法という骨法を、流派継承上51代骨法師範で東條英機の身辺警護を務めた父から学ぶ。1976年に骨法道場を東中野に創設し、アントニオ猪木を始め、グレートカブキ、獣神サンダーライガー、船木誠勝ら有名プロレスラーを指導したことで一躍その名が知られ、テレビや雑誌にたびたび登場した。


バブル経済期は様々な新興武道、格闘技が勃興した時期でもある。
格闘技通信をはじめとした格闘技雑誌が毎号UWF、修斗、大道塾などを特集していた。その中で異彩を放っていたのが「骨法」だ。従来の「正しい基本」や「ルールの中での戦い」に疑問を呈し、「骨法は精神修養を目的とした伝統武道ではない。街の喧嘩に使うための喧嘩芸だ!」との主張は斬新だった。

確かに動画を見れば街の殴り合いに近いと言えるかもしれない(著書に紹介されていた「ヒザ折り」「失脚」「掌握術」の技法が組手で見られないのが残念)。


バブル崩壊後ブラジリアン柔術、バーリトゥードがブームになるにつれ、「喧嘩芸」は「日本武道傅骨法」と改称し、初期の著書ではどちらかと言えば否定的だった組技を重視する方向に移行していった。グレーシーが話題となれば武者相撲、K-1がブームの際にはジャパニーズボクシングと路線変更していった。

それにつれ骨法がマスコミに登場する頻度は少なくなったように思う。やはり組技ならブラジリアン柔術、拳を用いたテクニックなら本家のボクシングやムエタイのほうが格闘技マスコミとその読者にアピールしたのだろう。

喧嘩芸路線を貫いたほうが神秘性が継続し、差別化できたのでは?とも思える。当会でも30代後半の会員達と「ヒザ折り直さん」や「極意技・透し」などの話題で盛り上がることがあるので残念だ。


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福昌堂倒産

東京商工リサーチ 2016/1/27 13:00
(株)福昌堂(TSR企業コード:291994083、世田谷区北烏山3-8-15、設立昭和51年6月、資本金2500万円、中村文保社長)と、関連の(株)福昌堂印刷(TSR企業コード:296449342、世田谷区北烏山3-8-13、設立昭和45年7月、資本金1000万円、同社長)は1月20日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
(中略)福昌堂は格闘技の雑誌を発行する出版社。月刊「空手道」や月刊「フルコンタクトKARATE」の雑誌を主軸とし、空手関連の書籍・ビデオ・DVDを扱っていた。一定の読者層を掴んで平成8年4月期には売上高約5億5000万円をあげていたが、インターネットの普及などで販売部数が落ち込み、減収が続いていた。


残念なニュースだ。学生時代、空手の専門誌と言えば伝統空手系の月刊空手道のほかは極真系のパワー空手と現代カラテマガジンくらいしかなかった。当時の月刊空手道はいわゆる伝統空手を中心に大道塾や芦原会館などのフルコン空手、古武道、中国武術、さらには合気道や日本拳法などてんこ盛りだったのでコストパフォーマンスが高かった。ネット普及のはるか以前、情報誌として価値が高かったのだ。

廃刊の理由としては

1)インターネットの普及 (時代の大きな変化)
2)JK-FANや秘伝などスポーツや古武術の各分野に特化した競合誌の出現 (顧客定義が不明瞭)

と推察する。結果論だが往年のようにマイナー武道および格闘技全般の総合路線でいけばもう少し延命できたのではないか?

この雑誌の巻末には「読者のひろば」という投稿欄があった。当時としては限られた空手人の交流機会だった。そこで知り合った方に間接的に沖縄空手の道場を紹介いただいたようなものだ。月刊空手道なかりせば私の人生は相当変わっていただろう。

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常識 (小泉八雲)  - 怪力乱神を語らず

「怪談」で有名な小泉八雲の短編集、「骨董」の中におさめられた一遍。

長さはわずか4ページ、登場人物は4名(高僧、小僧、村の猟師、普賢菩薩)の非常に短い小説である。乞一読。

小泉八雲「常識」

リンクが開かない場合はこちら → http://teabreakt.studio-web.net/16jyoshiki.pdf

中高年と言われる年代になるとまた若いころと違った読み方ができて面白い。

自分が主人公の猟師ならどんな行動をとっただろう?
案外「まあ菩薩様は見えたことだし、周囲も感動してるんだからこれでいいか」
と自分も感激したフリをするんじゃないかと思ったりする。

常識・信念をもった人間の強さが上手く描かれている。
もっとも日本には「空気を読め!」という常識もあるから難しい(笑)


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プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、三木で沖縄空手を指導しています。東京稽古会も活動中。型で身体を創り、組手に活用します。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

武道上達法研究会 古伝沖縄空手指導日誌

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