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自由組手をはじめる時期

新入会員に自由組手を開始させる時期は会員によりまちまちである。フルコン空手などで鍛えたものならば入会当初から参加させるし、まったく初心からはじめた場合は1年くらい基本、型を繰り返すケースもある。開始の時期は私が上達度合いを確認して決めている。

新入会員のО君は入会3カ月。華奢な体型で入会当初はまったく素人の動きだったが少しづつ型からくる姿勢の強さが出るようになっている。

もちろん自由にスピーディな動きをさせればまだ素人同然、型からの強さを表現できはじめているのは約束稽古、それも比較的静的な稽古のみである。まだ自由組手はさせていない。逆に言えば静的な稽古ですら素人の動きしかできない場合、まだまだ自由組手をはじめる時期ではない、ということだ。

最初から動的な反復稽古(決められたコースですばやい顔面突きをかわす、といったような)も自由組手の前段階として意味はある。短所は半ば先天的な運動能力に上達の度合いが左右されるケースが多いことである。

型を繰り返すことにより学校体育的な運動能力が少々劣っていても型からくる動きでカバーできる。まったくの初心者の場合、自由な動きでも空手の動きが身についた時期に自由組手を開始させている。空手の動きとは型の動きである。
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型稽古と指導の「なぜ」?

当会の会員には大手流派の出身や有名な先生の指導を受けていたものも少なくない。
なぜ辞めたのか?との問いに対する回答は大同小異である。

「『こんな練習でほんとに強くなるの?』と感じるような指導が多く、質問しても明確な回答はなかった。先生は強い。でも先生の指導を守っている先輩のほとんどは先生のような技が使えない。このまま続けることに疑問を感じた」
というものである。

当会は沖縄空手の教室なので型稽古が中心である。流派によっては型稽古を「大事だからやれと言われたのでなんとなくやらなければならないと思ってやっている」ところも少なくないようだが当会の稽古生は自発的に型を稽古している。型の重要性を理解しているからである。

自由組手‐前足を固定することの危険性

日曜の自由組手の稽古。
SN君、前進できるようになったのはいいのだが一、二歩前進したところで前足が止まってしまう。口頭で注意してもなかなか矯正できないようなので私が相手になり、止まった前膝関節に擦るように蹴りを入れた(中国拳法でいう釜刃脚、もちろん力は加減している)。
SN君もようやく前足を止めることの危険性に気がついたようだった。膝を前から逆方向に蹴ることはフルコン空手でも反則になるほど威力の大きい技だがなかなか使いづらい。しかし足を止める戦い方をすれば容易にかかることもある。

SN君は90Kgs近い巨体。自由組手ではその巨体が武器になるが戦い方を誤るとその体重が自分に対しても武器になってしまう。膝がつぶれれば体重のあるものほどダメージは大きい。

空手の突きの威力

まだ以前の道場に所属していた時代、少なからぬ他流派の方たちが先生の道場に見学、あるいは体験参加されていた。空手流派にとどまらず、キックボクシングや合気道の経験者も少なくなかった。

あるときボクシングをかなり長く修行された方が来られた。綺麗に背中から綺麗に伸びるストレートを鋭く連打されるのを見て学生時代のフルコン空手で素人コンビネーションを稽古していたことが恥ずかしく思えたものである。

私も武道上達法研究会、あるいはその前身の自主トレ会で他流経験者のパンチを見たり、身体で受けたりする機会を持てた。私感であるが空手の場合、修行の年数と技(突き)の威力が正比例するとは限らないと思われる。柔道やボクシングならばある程度技の威力は修業年数に比例する(年齢の壁を別にすれば)。ちなみに稽古した中でもっともハードパンチャーだったのは元プロボクサーのY氏、肺がつぶれそうな衝撃を受けたことを覚えている。

松濤会の江上茂先生の名著「空手道入門」に江上先生が数多くの空手家、柔道家、剣道家、ボクサー、そして素人に身体を殴らせ、「毎日巻きわらで鍛え、厳しい稽古をしているはずの空手の突きが素人より効かなかった」と結果を述べられている。同時に沖縄の先生方の稽古は威力を感じられないような軽い打ち方で巻わらを折るほどの破壊力だったエピソードも紹介されていたと記憶する。

空手の基本稽古(サンチン立ちや四股立ちでのその場突き)はボクシングや柔道の基本稽古と異なり、そのまま組手に使用できない。技の威力と基本との関係が説明も検証もされないまま基本を繰り返す。正しい基本稽古は必要である。逆にいえば基本が誤っている場合稽古するほど技の威力から遠ざかる。簡単にいえば稽古するほど威力がなくなるのである。


前回の記事にコメントいただいたF,Nさん、私は本格的にボクシングやキックボクシングを稽古したことはなく、あくまで私的な感想、経験談ですが以上参考となれば幸いです。


プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、三木で沖縄空手を指導しています。東京稽古会も活動中。型で身体を創り、組手に活用します。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

武道上達法研究会 古伝沖縄空手指導日誌

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