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格闘スポーツを武術に活かす

高校時代のアマチュア・レスリングの練習で相手に足をとられて倒された際に素早く相手に背を向け、マットにうつ伏せになる、というものがあった。フォールを避けるため腹ばいになり背中も後頭部も相手に向けてしまうのである。

アマレスではフォールを避けることが絶対条件なのでこのポジションをとるのだが、なぜか当時からこの練習に違和感があった。今でいうリバースマウントを簡単に許すポジションだ。もちろん打撃も絞め技もないレスリングでは気にする必要はないのだが。

念のため付け加えるがアマレスは格闘的な基礎体力の養成に最高のスポーツだと思っている。柔道や空手にくらべ身体を偏りなく鍛えられるし、スタミナの消耗度はそれらの比ではない。多くのアマレスラーがUFCなどでも活躍している。ルール上やむを得ない部分が自分にとって違和感があっただけだ。

後年、自由組手を指導いただいたI先生から
「格闘技をやるんやったらスポーツと割り切ってパワーやスピード、スタミナを徹底的に鍛えることや。将来武術に転向したとき役に立つのはスポーツで鍛えた地力であって技やないからな」
と指導いただいた。

私は割り切りが苦手だったのだ。
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テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

秘伝・少林寺拳法

現在は絶版

最近は書店で武道の技術書を購入することはおろか、立ち読みすることすらほとんどなくなった。インターネットで情報が入手できることもあるがおもしろい本自体が少なくなっているように思う。

ノスタルジーかも知れないが昔のほうがおもしろい武道書、特に大人が読める武道本が多かった。この「秘伝・少林寺拳法」もその一冊。前半が創始者・宋道臣先生の自伝と武術論、後半が少林寺拳法の技術書となっている。

後半(技術解説)はほとんど覚えていないが前半はいきなり合気道七段(昭和23年当時だと富木・塩田・藤平ら諸先生と同レベル!?)をこらしめた話からはじまり、極真VS少林寺 抗争の発端、「牛と戦った唐手家がいるが・・・牛は食用や農耕に用いるものであり・・・」といった武術論、自伝もソ連軍の戦車から命からがら逃げ出した話、戦後の混乱期に暴れまわった話などエピソード満載。少林寺拳法の稽古生以外でも楽しめる内容となっている。

東映映画「少林寺拳法 の事実上の原作本である。映画も70年代東映映画の隠れた傑作。









テーマ : 武道
ジャンル : スポーツ

転勤者への特訓

会員O君が四月から転勤で上京する。なんとか今一歩レベルを上げてもらうため、このところ通常よりも稽古日を増やしている。

サンチン、ナイハンチはじめ型は五つとも教えているし、以前私が所属していた流派のマトモな二段レベルに型は上達している。ただ少し応用の入った約束組手をさせてみると型から外れるときもあるし、まだまだ自由組手では「早く当てよう」という気持ちが先に立ち、拳と足と身体がバラバラの動きとなっている、つまり型がまだ組手に十分生かせていない。型に今少し生命を吹き込むための特訓だ。

特訓というタイトルと矛盾するようだが布団にくるまって石段を転がり落ちたり、火のついたボールで千本ノックをするわけではない。あくまで通常稽古の中からO君の苦手なパート、今少し強化したいパートを重点的に行っているにすぎない。

空手の稽古は百数十キロのバーベルを上げたり、百メートルを十秒台で走るような特殊な素質は要しない。ある程度誰でもできる代わりに、稽古しないと身につかない動きを身につける稽古である。

日常の稽古すべてが特訓である。

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中国拳法・秘伝必殺 鉄砂掌

鉄砂_copy


語り継がれる武術書は少なくない。この本は間違いなくその一冊だろう。昭和58年の発行からもう30年近くになるが未だにインターネット等で話題になることでも発行当時のインパクトが想像できよう。当時、中国武術はなんとなく型(套路)を繰り返していればある日突然強大なハッケイができるようになり、プロレスラーでも倒せるようになると信じていた人も少なくなかった。 

ブルース・リーなどの影響もあり中国武術はかなりポピュラーになっていたがそのころの書店に並ぶ中国武術書は套路の順序の連続写真か「こんなんでほんとに使えるの?」といった用法の紹介がほとんどだった。それだけにこの本のインパクトは大きかったのだ。

本書は練功や約束組手の紹介写真もさることながら方々に散りばめられた武道論も必読。その中の一文。

ガラスのようなボディや豆腐のような顔面では、一発食らったらそれでおしまいである。達人でもないのに、自分が一方的に相手のパンチや蹴りを一発も受けないで勝とうと思うのは、相手を板だと思っている思想に他ならないのである。
ちなみに、タイ国のムエンタイ・ボクサーと一度戦ってみるとよい。(中略)高手でもない者が、ちょっと中国拳法のこむずかしいことがわかったという理由だけで、こうしたプロファイターを一発で倒せるという夢を見てはならない。(本書148頁)




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古流の習得には時間がかかるといっても・・・・

合気武術や中国武術などで、インスタントに実力はつかないが長期の修行年数を経過すれば無敵の威力を持つようになる、といったことが宣伝される。

そうかも知れない。中国武術なら初心者のうちは套路や基本功、推手などの稽古がほとんどだろう。沖縄空手でも事情は同じで基本の型を初心のうちは徹底的に指導する。型「だけ」では以前より強くなる度合いが少ないのは当然だが初心のうちは型を徹底的に覚えこまなければ沖縄空手にならない。

しかし、いくら上達に時間を要するといっても3年も稽古して初心者より少し足腰が強いです、という程度の上達ならカリキュラム自体に問題を疑ってもよい。端的に言えば
「3年やってまったく強くなれない武術は10年やったところでたいして強くなれないケースがほとんど」
ということ。先生の人格や強弱と指導カリキュラムは関係ない。

初心の時期に基本をおろそかにすると普通の才能のものはすぐに上達が頭打ちになる、という意見がある。これは事実だ。しかし、ある程度基本ができてくれば徐々に応用に相当する稽古を増やす必要がある。常識である。

入門後かなりの長期間(3年くらい)スパーリングをさせず、基本ばかりを練る、という考え方もある。これも否定はできない。むしろ武術を一生の友とするためにはベターかも知れない。その場合、基本を終了した時点でいきなりスパーリングに投入しても耐えうるだけの身体を創りあげていなければならない(戦い方の巧拙は別にしても)。生ぬるい稽古なら3年続けても何もしないよりマシ、といった程度。組手の技術も身体もその時点で一から創りなおし。

昨今は20代後半以降の年齢で武道をはじめる人も多い。強さを実感するのに10年も待てないだろう。

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指への関節技

競技武道では指の関節技はほとんど練習しないと思う。

水曜日の稽古では立ったまま片手で相手の指関節をとる稽古を行った。立ったまま相手の指の逆をとるのは意外にきまらないものだ。当会では会員の多くは入会当初は簡単に指関節をかけられるが姿勢ができてくると片手での指関節技はなかなかきまらなくなってくる。

落ち着いた状態での稽古なら相手の指でなく肩や身体にかけるつもりで腕を伸ばすとかけやすくなる。もちろん効果は相手によりけりだ。自由組手の指導をいただいているI先生などは組手で両手を使ってもまったくきまらないほど指を鍛えられている。

よくインスタント護身術などで首を絞めにきた相手の指を折る、といった技が紹介されるが相手が腑抜けであることが前提だろう。

昔、戸隠流忍法体術の初見良昭先生の著書で指の取り方が紹介されていた。
「相手の指を一本だけきめると指を折って逃げられるので必ず二本以上の指をとること」と説明されていたように記憶する。指を折って逃げる、という技術については正直「本当かな?」と思うところが現在でもないわけではない。しかし、鍛えた相手の指を折ったり極めたりすることなどは簡単にはできないのだ、ということを示唆されていたのであれば納得がゆく。

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プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、三木で沖縄空手を指導しています。東京稽古会も活動中。型で身体を創り、組手に活用します。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

武道上達法研究会 古伝沖縄空手指導日誌

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