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ライオンは筋トレをしないが競走馬はトレーニングを行う

私の空手の先生は「豹やライオンは筋トレをしなくとも人間より速く走れる」とよく講話されていた。武術は人間を対象にしているのでライオンの技術は参考にはならないが、自然な動きは強い、という例え話として傾聴していた。天才肌の先生だったのでひょっとしたら生まれつき強いヤツは何もしなくても強いのだ、ということを示唆されていたのかもしれない。

さて、これは稽古をサボる口実を探す人にとって心地よい解釈が可能だ。ライオンはトレーニングをしないから俺もトレーニングをしなくてよい、と本気で信じたりする。このような人は競馬に行けばトレーニング不足の馬を選んで馬券を買うのだろう。

普通の馬でも人間より速く走る。しかし、競走馬としてはそれだけではダメなのだ。私は競馬はわからないが常識だと思う。

動物園のライオンは速く走る必要はない。しかし野生のライオンは獲物を捕らえるため速く走らねばならない。趣味や健康のための筋トレではなく、生活のための肉体労働として鍛えざるを得ないのだ。
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テーマ : 武道
ジャンル : スポーツ

自然な動きとは

私の教室では経験者は比較的早期に自由組手に参加させるがまったくの初心者は相当期間(半年ー1年くらい)の基本や約束稽古、基礎練、もちろん型の稽古のあと自由組手に参加させている。

型は初心者のほうが身体の癖がなく、技を覚える上で好条件なこともある。しかしながら自由組手になるとしばらくは経験者との差が出てしまうことがほとんどだ。安全には留意しているといっても恐怖心の克服は簡単ではない。しかし、この時期をのりこえないと演武会以外で使いものにならないケースがほとんど。頑張ってほしいと思っている。

組手のときは小細工に走らず、自然に動けと指導する。未経験者のほとんどが「どうやっていいのかわかりません」と言う(言葉にしなくても顔に書いてある)。

殴られるのはいやだ、だったら相手の手を抑えればいい。思い切ってタックルするのも一つの方法。つまづいたときには誰でも手を前に出して身体を守ろうとするのが自然な動き。先天的に誰もが身につけている。

中途半端に事前に書物やDVDから仕入れた受け技やコンビネーションを使おうとするから迷いばかりが生じる。無理やり練習もしていない後天的な技が使えるわけがない。

もちろん初心者が手を伸ばしたり、頭から突っ込んだりすれば返し技やカウンターを食らうことも多い。それでも攻撃すれば勝率はゼロではない。単純な手を出す動き一つとっても素人の手の出し方と経験者の手の出し方は確かに違う。しかし、最初は誰でも初心者なのだ。



テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

マグマ (真山 仁)

無駄なことを!大臣なんて誰がやっても同じじゃないか。政治の仕組みそのものを変えない限り、今の停滞感は抜けきらない。
(作中より)

4年前、「ハゲタカ」を読んだあと真山仁の別の小説も読みたくなって手にした。期待を裏切らない面白さだったが、都合よく地熱発電所立地の問題(国立公園指定地には建設できない)が解決するなど当時はあくまでフィクションとしての面白さだったように思う。

今日(2012年3月23日)の日本経済新聞で福島に原発1/4基分の発電量を持つ地熱発電所が建設される計画が決まり、立地規制も緩和されると報道されていた。もちろんこの小説は震災、原発事故前に書かれたものである。まさか作者も原発が止まる日を予想していたとは思えないが、今あらためて読み直すと経済小説であると同時に近未来小説でもあったことに驚かされる。

「・・・本気で地熱開発をすれば、全ての発電を止めてでも地熱だけで日本の電力を賄えるほど資源はあるんだ。だが、そんなものが取り沙汰されては困る連中がたくさんいるんだ・・・莫大な金をつぎ込んで作った原発はどうする・・・我々は禁断の神の火を手に入れてしまったために後戻りできなくなっているんだよ・・・原発なら一基の発電機で、100万キロワットもの電力が生まれる・・・」

テーマ : お勧めの一冊!
ジャンル : ビジネス

ナイハンチの肘打ち

ナイハンチ(ナイファンチン)はサンチンとならび沖縄空手の基本中の基本である。

この型では身体をまわしながら中段に行う肘打ちが出てくる。映像の0:05くらいと0:37くらいを参照されたい。



教科書どおりに解釈すれば相手のアバラ骨に向かって下から肘を打ち付ける技である。効くことは効くだろう。ただし実用技と解釈するには以下の点で疑問がある。

1)アバラは確かにもろい箇所ではあるが常に腕、肘で守られており、肘打ちのような自由度の低い技をヒットさせることは容易ではない。
2)肘を当てるほど接近すればこちらの上段も相手からの射程内にあり、一か八かの用法となってしまう。

この技の分解組手(約束組手)は何度となく稽古したが自由組手で使えたことは一度もない。また先生も含め他の同門がこの技を使うのも見た記憶がない。型の中に出てくる技をそのまま実用技と解釈することに無理がある。

この技は実用技としての肘打ちを稽古させるのではなく、肘と手のひらを重ねる(両腕で長方形を作る)ことにより手技の間合いを教えているのではないか?中段肘打ちはクーサンクーやパッサイでも出てくる。中段肘打ちは組手で多用しないが肘を起点とした間合いの取り方は体に覚えさせる必要がある。そう解釈すれば基本として重視されるのも納得がゆく。

テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

続・秘伝 極真空手

zoku hiden

「極真の稽古生です。極真の技術は正しいのでしょうか?」という質問をいただいた。極真に入門したことのない私に問われても困るのだが・・・(極真「系」空手の会員だったことはある)

極真空手が古流と術理が異なるのは事実だがパワーだけで相手を粉砕できれば言うことはない。フィリオやティラシエラに勝てる人間がどれくらいいるだろうか。極真の強さは現在でも健在と思う(極真の「型」についてはよくわからない)。

何かをはじめるに当たり、何が正解で、何が間違いかは本人が決めることである。ある極真の分支部長から直接「現役引退し緊張がとけた瞬間、腎臓に障害がおこり一カ月点滴の生活だった」と聞いたことがあるが燃え尽きた現役時代を後悔してはいなかった。

大会中心になり、極真空手の技術が変化したことは事実だろう。試合を通じて独自の技術が進化する半面、忘れられた技術もあると思う。大山倍達先生自身がモデルになった「続・秘伝極真空手」にはその技術が満載されている。

例えば下の写真の突き。猫足立ちの背中は綺麗にまっすぐ立っており、突きも長身の相手に対しさほどリーチがあると思えない大山先生の突きのほうが深く入っている。「右ストレート」というよりは「クーサンクーなどの猫足突き」に近いように思うのだが手前味噌だろうか?

続 秘伝極真空手


テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

「上手に受けを取る」とはどういうことか?

このブログとリンクしているそうたろうさんのブログ「フルコンタクト空手家、合気道を学ぶ」の記事「道場長に頭を叩かれて考えたこと」合気道って何なんだ?を読んだ。

所属する合気道場で「受けがヘタクソだ」と先生(道場長)にボロクソに非難される内容である。詳しくはフルコンタクト空手家、合気道を学ぶを参照されたい。

さて、「受けをとるほうも気を抜かないように!」といった言葉は武道の稽古、特に合気道などではよく使われると思う。英語に詳しい方、海外で合気道をされた経験がある方があればご教示いただきたいのだが「上手に受けを取る」というのはどのように英訳するのだろう?

「受け身をとる」ならば大事なことであるし、英訳もできそうだが「受けを取る」にぴったりくる表現が思い浮かばない。似たような表現の「胸を貸す」とも違う。これはレベルの高いものが低いものに指導的な意味で稽古台になることであり、上位である道場長に対して「胸を貸す」のはあてはまらない。

自分で調べたがなかなかしっくりくる英語表現がない。いや日本語でも実は上手く表現できないのではないだろうか。ちなみに「取り」「受け」は武道に詳しい外国人には「TORI」「UKE」とそのまま表現されるようだ。

考えるうちにジャズやプロレスで使う「スイングする」という言葉が比較的近いように思えてきた。こちらも定義はないのだが「上手に間を持たせたスピード感」とでも説明できようか。

プロレスは筋書きがあるが素人にはできない。「受け」を誤るとどちらかが大怪我をする。相手の強さを引き立て、上手に倒されることが重要だ。この引き立て方が難しいという。同じ筋書きでプロレスを行っても一流レスラー同士と三流レスラーでは観客へのアピール度が違う。一流レスラーでしかも「スイングする」同士だと名勝負になるのだ。いくら強くともメインイベンターに怪我させたり、技がかかっても客にアピールしないレスラーは「受けをとれないヘタクソなレスラー」ということになる。

プロレスは強弱よりも観客へのアピールが重要である。「受けがとれない」というのは単に観客へのアピールが下手だということで、ショーマンとしての資質のみを意味するのではないか?もちろんプロレスラーにとってはショーマンの能力がないことは死活問題だ。しかし武道、武術では演武会でのアピール以外ではそれほど問題とは思えないのだ。

テーマ : 武道
ジャンル : スポーツ

子供への空手指導

以前の記事道場選びにひささんとおっしゃる方からコメントをいただいた。小学生のお子さんに当会の空手を経験させたいとのこと。

拙文を読まれて「この空手を子供に習わせたい」と感じておられるのかな、と考えると嬉しくなる。さて、現在当会では20代前半から50代前半の男性ばかりで稽古しており、ほとんどがこのブログを読み、体験参加を経て自分の意思で入会している。子供クラスは私の老後の楽しみ(?)もあり、考慮している。その場合、大人との合同稽古はせいぜい月一回くらいにとどめ。あとは毎週一回くらい子供だけの指導とするほうがベターと思う。理由はモチベーションと道場の雰囲気の維持。大人と子供に同一の指導はできない。

現在一般部への指導(大人への指導)において、技術指導は当然であるがその他に指導する側として心がけていることは

1)術理を理解させること
→なぜ力を抜くのか、なぜ身体を捩ってはいけないのか、など納得して稽古したほうが圧倒的に上達は早い。
2)厳しく稽古する
→だらしない道場にしたくないのだ。強さをアピールするだけの下品な乱暴者や、逆に口先だけのオタク集団にしてはならない。
3)楽しく稽古する
→楽しくなければ続かない。稽古後のダベリ会で楽しむのも結構ではあるが何より道場通いを楽しくするのは自身の上達だ。

さて、以上は大人(高校生以上)への指導であるが小学生となると少々異なる部分もある。

1)「術理を理解させること」の比率は小さい。子供はやはり子供、体育的な知識を理解させることに無理がある。しかし、その代わりに子供はすばらしいものを持っている。筋力の未発達が人間本来の身体の動きをストレートに伝えることができるし、また成長する力が他のスポーツや日常生活で付いた悪癖を駆逐する。大人がいくら真似してもできないものだ。理論は後回しでもよい。

2)「厳しく稽古する」ことは大人以上に大事になる。ただし、大人の場合は常識・礼節を欠いた人物は最初から排除すべきだが小学生の場合は道場で礼節を指導することにも意義がある。

3)「楽しく稽古する」ことも重要。我慢を覚えることはある程度は必要だが嫌がる稽古を無理強いしてはならない。空手など誰もが稽古しなければならないものではない。逆に多少スポーツ的になっても身体を動かす喜びをわかってもらえるような指導を心がける必要はある。

子供への指導は私自身未知数ですが、もし希望される方があれば上記ご了解の上 jyoutatsu@mail.goo.ne.jp までメールにてご連絡お願いします。

テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、三木で沖縄空手を指導しています。東京稽古会も活動中。型で身体を創り、組手に活用します。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

武道上達法研究会 古伝沖縄空手指導日誌

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