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必要性のある型とは?

私のツイッターの投稿に masashi さんとおっしゃる大学生の方からツイッター上にて返信をいtだいている。

自分もフルコンで型の研究などの指導を受けたりしますがいまいち必要性を感じません。 逆に必要性のある型とはなんでしょう?

若い方からいい質問をされると嬉しい。この質問の背景はこのようなものではないかと察する。

指導者
「試合ばかりが空手じゃないんだ。空手には古来より受け継がれてきた型がある。すぐに試合に役立つことはないが真の空手を習得するには型をやらなければダメだ。型には先人から受け継いだ空手の秘技が隠されているんだ。本当の空手家になりたかったら型をやれ!」

弟子
「押忍」

そして弟子は疑問を感じながらも型は大事かも知れないと思い、一応は稽古するのであった。が、いつまでたっても試合や本当の実戦で型が役に立つと思えるようにはならない・・・


先ほどの質問に私なりの回答を述べよう。

この型は役に立ち、この型は役に立たない、といった回答はありません。正しい型ならすべて役に立つし、形骸化した型なら基本型だろうが奥儀型だろうが役に立ちません。指導者が「これが正しい型だ!」と強調する場合、型を行った効果がなんらかの形で実証される必要があります。あなたのケースはどうでしょうか?

当会ではまずサンチンの型を行う。正しく指導を受けて行えば身体の質が変わってくる。これを実感するのにだいたい半年くらいだ。逆に言えば1年やっても身体の質も動きの質も変わらなければあまり意味のある稽古ではないように思える。本やDVDで順序だけいくら覚えても強くなりはしないし、身体の質も変わらない。ムエタイや総合格闘技など、型を行わなくとも強くなれる流派(格闘技)はいくらでもある。現在の極真もどちらかといえばその部類のように感じるのだが・・・


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スクワット

今も昔もフルコン空手の筋トレといえば拳立て、腹筋、スクワットが定番だろう。




大学時代のフルコン空手で蹴りのスピードが遅いと言われたことがある。先輩の指導は「足腰が弱いんじゃ!もっとスクワットせんかい!」というものだった。ちなみにこの先輩の説ではローキックに負けない足もスクワットでできるということだったが足が太くなってもやはりローキックは痛かった。

私は空手をはじめる前から自主トレを続けており、大学1年でスクワット600回くらいは続けられるようになっていた。それなりに下半身は強くなり、ブツカリ負けることは少なかったが蹴り技が強くなった実感はなかった。フルコン空手(特に顔面なしルール)ではスクワットが重視される。相手に押し負けない体を創るためには有効だろうが蹴り技の強化としては有効だったとは思えない。ちなみにある先輩は華奢でスクワットも手を抜いていたが細い足から鋭い蹴りをはなっていた。その先輩はスクワットは苦手でもミットや空蹴りの稽古は怠らず、腰も柔らかかった。

スクワットははじめた当初は30回くらいでヘトヘトになるので600回と聞けばたいへんな数にも思える。しかし私の経験で言えば150回くらいまではそれなりにたいへんだが、それを超えれば惰性で5-600回くらいできるようになるのに時間はかからなかった。ローキックで足を痛めた後にスクワットをやらされたときはさすがに辛かったが。

現在はスクワットは行っていないし、会員にも強制していない。スクワットは地面を押す運動である。突き技が押し技でないのと同様、蹴り技も足で押すのではない。突き刺す、もしくは叩きつける。突き刺すような蹴り技の養成としてはスクワットの効果は薄く、むしろスピードダウンの可能性があるからだ。


テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

南郷継正「武道の理論」シリーズ

武道の理論

タイトルを見て「ピン」と来る人はほとんどが40代以上だろう。南郷理論は80年代にかなり取り上げられ、月刊空手道でも連載を持っていた。大道塾の東孝先生のような実戦派の方でも技術書は南郷理論の影響を受けている。

人生の中で忘れられない一冊、ということであげれば間違いなくリストアップされる書物である。後年は他の先生方からの影響や玄和会OBの方の話を伺ったりして実技面で南郷空手への興味は薄れたが、自分の型、空手の源流への興味が南郷理論からはじまったことは否定できない。

文中で解説されている「技を創る、技を使う」「桃太郎の繰り返し」などの理論は空手指導のみならず仕事ほかあらゆる面における考え方のベースとなっている。

武道、スポーツの指導者は一度は読んでおく書ではないかと思う。理論オタクにならないよう注意。初めての方なら「武道への道」が読みやすい。






テーマ : 武道
ジャンル : スポーツ

右技・左技  健身武術と実用武術

スポーツニュースでダルビッシュが左手でも130kmの球速が出せることが報道されていた。野球やゴルフの職業病とも言える身体の捩れをケアしていると察する。あるいは極めて例外的な両手利きなのかもしれない。

若い頃、ある書物に左技を稽古するためにハシも左手で持て、と書かれていたので実践していたことがある。ハシの持ち方はある程度上手くなったが左技はたいして上手くならなかったので2年くらい行ってやめてしまった。後年「左を中途半端に鍛える練習時間があったらもって右技のレベルを上げたほうがいい」という助言を受けたことも左技をやめたきっかけだった。

トップクラスの柔道選手の多くは右組み、左組みのいずれか一方を得意としている。左技も右技と同程度に鍛えればもっと技のバリエーションも増えるのに、と考えるのは低レベルの戦いだろう。中途半端な攻撃技を多く覚えるより強力な攻撃技を少数だけ覚えたほうが一般的に勝率は上がる(防御はある程度幅広く覚える必要があるが)。

健身武術と実用武術の違いはいくつかあるが一つはこの左右(非)対称性。健身のためならハタ・ヨガのように左右を偏りなく鍛錬するのが望ましいが相手を制圧することを前提にするなら左右の技をすべて均等に使うのは無理がある。右利きなら左技は奇襲用に少数程度知っていればいいのではないか。当会で稽古する型でもクーサンクーの手刀打ちやセイサンの関節蹴りなど、型の中では右技しか稽古しない。

なお、沖縄空手は技の左右の偏りは容認しても身体の偏りは極力戒めている。末端の部分、すなわち手先は足先の意識は偏っても身体の中心ともいうべき腰、ハラはまっすぐ、自然に下に落ちるのがいい。

テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

実証 - 移動稽古を例に

一般に空手道場に入門すればまず「定位置での基本突き」の指導を受ける。正拳中段突きはその代表的なものだ。例えば極真系ならサンチン立ちから交互に中段突きを出す動作である。



そして、その段階がすぎれば次に「移動しての基本突き(移動稽古)」を指導される。前屈立ちや半四股立ちで前進しながら突きを出す稽古である。




先週土曜の稽古、新入会員のC君にサンチン立ちからの突きと前屈立ちで移動しての突き技を行わせてみた。C君は大手フルコン空手流派の指導員でもある。まだ正規入会後二回目の出席であり、突き技はまだ所属している流派の基本突きのままだ。

そこで検証、当会会員でやはりフルコン空手有段者のT君をC君の前に立たせサンチン立ちから思い切り胸を突かせてみる。さすがフルコンの指導員だけあってそこそこの重さがある。

次に今度は前屈立ちで移動して胸を突かせる。明らかに定位置での突き(サンチン立ちからの突き)よりも威力が劣っている。そのことを納得させた上でC君に質問  -  「移動稽古って何のために教えてるの?」

その場での基本が終われば次は実戦に近づけるため移動しての稽古、というのが模範解答だろう。しかし前屈立ちで後足から大きく移動することなどスポーツ組手でも本当の実戦でもありえない。実用性から解放することによって強い突き技を身につけるという考え方もある。それならば重心を大きく移動しての突きがその場での突きより威力がないのはなぜだろう?

C君の出身流派もおそらく創出された当初(創始者の先生および直伝を受けた方々など)は移動して強い突きを放たれていたと想像する。会派が大きくなるにつけ内容の検証がされないまま、練習の体系のみが後世に伝えられているとは言えないだろうか?

今日の空手、特にフルコン系が徐々に前屈立ちや四股立ちでの移動稽古を捨て、ファイティングポーズでのコンビネーションのみを移動稽古としているのは合理的、即効性があるとも言える。ムエタイなど他格闘技などとの交流により稽古内容が検証され、空手の一部を放棄しても他流の長所を取り入れるようになったのだろう。もちろんそれにより失伝が加速される技術や指導体系もあると思う。

テーマ : 空手
ジャンル : スポーツ

一人稽古の質とレベル

「武道の理論」シリーズをはじめ一人稽古の重要性を説く武道書は多い。

当会もほとんどの会員は週一回程度の合同稽古に参加するのがやっとなので不足分は自主トレ - 一人稽古で補うことになる。他の沖縄空手や中国武術、古武道の道場でも事情は似たようなものと察する。

さて、入会したてなら入一人稽古はむしろ簡単だ。型の順番を復習することに専念し、基礎体力の劣るものはランニングや柔軟体操など普通のスポーツトレーニングをしていればいい。

型の順序を覚え、またある程度術理がわかってくると一人稽古も難しく感じるようになる。単純に型を繰り返しても「この力の使い方で本当に正しいのだろうか?」と不安になるし、何より「型なんかするよりバーベルでも上げたほうがいいんじゃないか」という気にもなってくる。事実この時期は型を繰り返す回数と上達が必ずしも正比例しないことが少なくない。

この時期に誤った自主トレをすれば上達の速度が鈍化してしまう。指導する側はこの時期に各自の身体の癖を見抜き、生徒個人に合わせた補助運動や型稽古の留意点を指摘する必要があると思う。

この時期を越えれば同じ回数、型を稽古しても自分の型が「見える」状態になる。いわば自主トレの量質転化ができ、型を繰り返せば繰り返すほど自分の身につく段階になる。

質の高い一人稽古ができるというのはすでにかなり上達しているとも言える。






テーマ : 武道
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プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、三木で沖縄空手を指導しています。東京稽古会も活動中。型で身体を創り、組手に活用します。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

武道上達法研究会 古伝沖縄空手指導日誌

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