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双手突きの実用性




首里手で重視される型、ナイハンチの動作の中に双手突きがある。パッサイの最後近くにある受けと突きを同時に出す技も双手突きの変形だ。

両手を同時に出して相手を突く技はボクシングにはないし、多くの空手流派でも型の中だけの技になっている。私もナイハンチをかなり稽古した後でも実用性には疑問を持っていた。

まだ沖縄空手の道場に通っていたころ後輩で総合格闘技の現役選手T君がいた。このT君、凶暴な性格で約束組手で失敗すると初心者だろうが白帯だろうが突然奇襲攻撃をかけてくるので皆に疎まれていた。

ある日の約束組手。沖縄空手はまだキャリアの浅いT 君、私の突きを受けて投げ技をかけるのだが上手くいかない。いらだったのか突然、受け技から一気に道着を掴もうとしてきた。柔道経験者にガッチリと道着を掴まれたら簡単に崩されてしまう、こちらは相手が空手式の受け技を前提の約束稽古だったので相手の手を払う余裕はない。万事休す。

とっさに腰においていた両手を前に突き出した。長年稽古した型が体に残っていたのだろう。自然にナイハンチの双手突きがT君の胸をとらえた。T君の動きがとまった。

身体がぶれない、という前提があれば両手突きは意外に使える、ということがわかった瞬間だった。

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プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、三木で沖縄空手を指導しています。東京稽古会も活動中。型で身体を創り、組手に活用します。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

武道上達法研究会 古伝沖縄空手指導日誌

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