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「何を教えるか」だけでなく「どのように教えるか」 − 指導力考

英米人なら誰でも英語は話せる。しかし誰もが英会話講師として能力があるわけでない。洋画好きの人が皆英語が理解できるわけではないのと同様だ。

強い先生に教われば誰でも先生のように強くなれると考える人が多い。しかし、武道(特に古流系)で実力のある先生の多くは天才型である。技術指導に熱心な先生は少なく、その中で指導上手な先生はさらに少ないのが実情と思う。

閑話休題、古武術上達の秘訣を述べることはそれほど難しくない。

1)脱力をマスターすること
2)正しい基本の型を教わり、反復練習すること
3)下半身を鍛えること
4)日々の稽古を欠かさないこと

要約すればこれだけである。多くの先生方も著作でこれらの重要性を述べているし、おそらく道場でも説かれている。

しかし、古武術関係で「書物で読んだ高名な先生のところに一生懸命通ったおかげで先生と同じような技が使えるようになりました」という例は少ないように思える。その逆は非常に多い。極論すれば先生がDVDや通信教育の立体再現のみを行っているような道場もある。

生徒の多くは欠点がある。一例だが脱力ができていない弟子がいるとよう。先生は「もっと力を脱け」という指導は一応するだろう。指導を受け、弟子は自分では力を脱いたつもりでいる。しかし手首の力はぬけていても肘に力が入っていたり、あるいは脱力したところハラまでふぬけておよそ武術から離れた姿勢になったりする。弟子は十人十色で癖があるが自分では先生に言われた通り、先生の真似ができていると思ってしまうのである。

間違えているポイントが違えば指導も異なる。だからこそ先生について習う価値がある。
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コメント

Unknown

こちらこそいつも丁寧に回答していただきありがとうございます。

よい指導者の下につくと自分のためだけでなく、指導者のためにもがんばる気になりますよね。

Unknown

しまさん、コメントいただきありがとうございます。

私も同様の経験があります。かなり以前ですが社内英会話教室の幹事をやったときに先生が「日本人はできないことを隠そうとする。できないからお金を出して英語を習っているのになぜ隠そうとするのか」と不思議がっていました。
日本人は内気だとか、謙虚だとか答えた記憶がありますが「失敗したら叱られる、とてつもなく恥ずかしいことだ」という意識が強すぎるのかも知れません。

褒めるより叱る、というのは一つの考えですが今は叱ることを強調しすぎると今度はミスを隠すようになる傾向があると思っています。

興味深い内容ですのでまた近いうちに改めてブログ記事にまとめようと思います(コメントからヒントをいただいてばかりですね、苦笑)

日本人はほめるのが下手?

空手の話ではなくて申し訳ありません。
私は外国語教室に通っていたことがあり、外国人講師が「日本人は会話の練習になると口数が少なくなる。日本の教育はほめることをあまりしない、失敗したらただ叱るだけ、だから失敗を恐れて発言しなくなる」と言っていました。
私は最初はあまりモチベーションは高くなかったのですが、講師が小さなことでも褒めるので嬉しくなって途中から自分でも意外なくらい真面目に勉強しました。
最初はやる気のなかった者のやる気を出させた、「褒める」はモチベーションの維持の点で効果的な指導力の一つだと思いました。

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古流修行者

Author:古流修行者
大阪、尼崎で沖縄空手を指導しています。また東京稽古会も発足しました。型で身体と動きを創ることを中心としています。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

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