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熱心な指導者イコール優れた指導者ではない

高校時代、宿題を山ほど出す先生がいた。私はかなりサボっていたが真面目にやっていた連中も別に成績が上がったとかいうことはなかった。生徒のレベルは一人ひとり異なるが宿題の量や内容は皆同じ。この先生は熱心ではあったのだろう。しかしいい先生かどうかはわからない。会社でも何もせず座っているほうがよほどマシなのにくだらない指示を出したがるエライ人たちは非常に多い。

大学空手部のOB(77歳)が後輩に指導に来て乱暴な指導をした結果、現在の主将にハイキックをもらって絶命するという痛ましい事件があった。

このOB氏、寸止めのはずの空手部で「当てろ!」と指導し、指示に従わなかった主将をビンタした結果ハイキックで反撃されてあっさり絶命したという。報道によればこのOB氏は77歳になっても熱心に大学に来て後輩に指導していたという。77で現場に出てくることに熱意は感じる。しかしこの人はいい指導者だったのか、という点では疑問大だ。

いくら嫌いなOBでも部活で老人にいきなりハイキックを食らわせないだろう。主将は部員確保に苦労していたという。日頃からのOBへの怒りの堪忍袋の緒が切れたといったところではないか。死者を鞭打つようで申し訳ないがこの事件はこのOB翁の責任が7割と思う。反則を指導するのはスポーツ指導者としてあるまじき行為だし、武道というならばハイキック一発をダイレクトにもらうのだから技量も人格も特に後進を指導できるレベルであったとは思えない。77歳にもなれば実際に現場で人様を指導できるのはごく一部の人だけだ。このOB氏は後輩にイバリちらすことで優越感にひたった結果自身は絶命し、後輩の人生を狂わせた・・とは言えないだろうか?

指導者が熱意を持つことは必要条件だ。ただし熱意があるだけでいい指導者とはならない。仕事でもスポーツでも後進を指導するほどの年齢になれば自分が高いレベルだと思いたい気持ちは誰でもある。しかし年齢をただ重ねたからといって指導力がつくわけではない。熱意だけでもダメ、指導ノウハウだけでもダメ。ビジネス、スポーツ、学問問わず指導者になれるほどの人物は限られている。だからこそ「三年待っても良師をさがせ」という格言の重みがある。

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コメント

この記事は僕も目にしましたが、典型的な体育会体質な感じがしました。
どこでも嫌なOBはいますが、偉そうに振舞う方は大抵実力が伴っていな
い方が多かったです。

残念な事件だと思います。

S.S君コメントありがとう。

典型的な悪しき体育会型事件だな。先輩、後輩の年次というのはどれほど頑張っても追い越せない。つまり先輩であるだけで永遠にイバることができる。先輩を敬うことは必要だがそれに便乗して威張るだけの次元の低い連中が体育会系には多いということだろうな、残念なことにいい伝統を受け継ぐには努力が必要だが、くだらない伝統は容易に継承されてしまう。若い頃は真面目に努力したのに地位が上がるにつれて胡坐をかくだけの連中が多いのが日本型組織。大学体育会がその土壌になっているとまで言うと大袈裟だろうか。

この事件が悪しき体育会系風潮を見直すきっかけになればいいと思う。

古流修行者さんの指導に関する記事は特に参考になります。
ただ厳しいだけ、熱血指導なだけの人はそれで自己満足なんでしょうね。

たちの悪いのは自分の指導は絶対正しいと思い込んで、伸びない者は落ちこぼれ扱いする指導者だと思います。
できる者は誰が教えてもできる、できない者を伸ばすのも指導力のひとつではないでしょうか。

しまさん、コメントありがとうございます。

指導は生徒のために行うはずが不思議なことに指導者の満足のために指導を行うケースが多いんですね。

「生徒が悪いから指導しても伸びない」という指導者は少なくなりません。そのような指導者の多くは素質のない生徒だけでなく普通の才能の生徒も成長させることができていないように思います。

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プロフィール

古流修行者

Author:古流修行者
大阪、尼崎で沖縄空手を指導しています。また東京稽古会も発足しました。型で身体と動きを創ることを中心としています。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

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