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ハゲタカ(上・下)、ハゲタカII(上・下) 真山 仁

今回の書評は経済小説「ハゲタカ」シリーズだ。
一月ほど前にNHKでドラマ化されたので記憶されている方もいるだろう。テレビでは原作と展開、登場人物の設定等を大幅に変更しておりドラマを見た後でも原作は十分楽しめる。
さて、内容だが企業再生のドラマと言えなくもない。しかし、ここで描かれる手法はプロジェクトX型汗と涙と事業への愛情とは異なる。商品としての「会社」自体を買収し、不要な部分(従業員もオーナーも)排除することで高値をつけて売却することにより利鞘を稼ぐアメリカンスタイルのビジネスが物語の骨子だ。主人公は冷厳なビジネス界のエグゼクティブである。いくつかの企業買収の修羅場をくぐることで益々鍛えられ、冒頭ではライバルとして登場する都市銀行のエリートバンカーも途中から物語の中で徐々に矮小化してしまう。話中の早い段階で「サラリーマン」なる和製英語がアメリカのビジネス界では嘲笑されるべき表現であることが紹介されている。
金の亡者であるはずの主人公だが約束したビジネスは必ず実現し、巨大な権力にも自己の才覚で戦う。そして物語の結末が近づくにつれ「サムライ」として表現されるようになる。こじつけとも言える形容が説得力を持ってしまう一編だ。
(講談社文庫)
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Author:古流修行者
大阪、尼崎で沖縄空手を指導しています。また東京稽古会も発足しました。型で身体と動きを創ることを中心としています。興味をもたれた方はjyoutatsuhou@gmail.com までご連絡ください。

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